ハイムリック法

ハイムリック法

食べ物や異物が喉に詰まった場合の救命法です。
ハイムリック法は上腹部を圧迫して、異物を取り除
く方法です。この方法で除去できるとは限りません。
必ず救急車を呼んだあとに行ってください。

  

毎年、お正月になるとお年寄りや子供が餅をのどに詰まらせる事故があります。また、こんにゃくゼリーや給食のパンで喉を詰まらせることもあります。
詰まった異物を取り除く方法として、

指拭法
背部叩打法
上腹部圧迫法(ハイムリック法)

などがあります。

指拭法
指拭法は自分の指を口の中に入れて、異物を取り除く方法です。口を開いて奥までよく見てください。入れ歯の場合は取り外してください。

(1)傷病者の顔を横に向けます。
(2)指にハンカチやガーゼなどを巻きます。
(3)異物を静かに取り除きます。

異物を押し込んでしまう恐れがあるので充分に注意して取り除いてください。

背部叩打法 と ハイムリック法

背部叩打法
背部叩打法は背中を叩いて異物を取り除く方法です。
意識がある場合には

(1)片手で傷病者の胸を支えてうつむかせます。
(2)もう一方の手のひらで、肩甲骨の間を強く数回連続して叩きます。

意識がない場合には

(1)自分のほうに向けて横向きにさせます。
(2)片方の手で頭を後ろに反らせて口を開けます。
(3)もう一方の手のひらで、肩甲骨の間を強く数回連続して叩きます。

ハイムリック法
ハイムリック法は上腹部を圧迫して、異物を取り除く方法です。

(1)傷病者の後ろから両方の手を腋から通します。
(2)片方の手で握りこぶしを作り上腹部(みぞおち)に当てます。
(3)こぶしを作った手を、もう片方の手で握ります。
(4)体を密着させて、腕で両脇を絞り込みながら、斜め上にお腹を強く突き上げます。


ハイムリック法の合併症

上腹部圧迫(ハイムリック)法は腹部を圧迫して胸腔内の圧力を高めて異物を除去する救命法です。

ハイムリック法は、成人には推奨されていますが臓器を傷める危険があるので乳幼児や妊婦に行ってはいけません。
乳幼児や妊婦には対しては背部叩打法が推奨されています。

ハイムリック法の有効性が徐々に認識されると同時に合併症についても報告されています。
危険なのは胃や肝臓が破裂する恐れがあります。仮に異物の除去に成功しても胃や肝臓の破裂で死ぬ確率が高くなります。

また、気管の内圧上昇によって気管に穴が開いたり、皮下気腫や縦隔気腫を起こすこともあります。
抱きかかえることが出来る小児の場合は成功率が高いですが、成人の場合は失敗例が多くなっています。

ハイムリック法には合併症をおこす危険があります。また、この方法で異物が除去出来るとは限りません。
必ず救急車を呼んだ後に行ってください。   
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